第1条(総則)
本校正業務受託約款は、お客様(以下「甲」という)とエヌ・ティ・ティ・レンタル・エンジニアリング株式会社(以下「乙」という)との間において、甲が乙に対し甲の保有する校正を必要とする電子計測器等(以下「校正物件」という)の校正業務を委託し、乙がこれを受託する契約について、別に契約書類または取り決め等による特約がない場合に適用される。
第2条(校正契約)
甲は乙に対し、校正物件の校正業務(以下「校正業務」という)を校正依頼書(以下「依頼書」という)により申込み、乙は甲に対し、TEL等の方法により承諾する旨の通知をなすことにより個別の校正業務委託契約(以下「校正契約」という)が成立するものとする。なお、甲は乙に対して乙所定の様式による校正契約の見積書の発行を事前に依頼することができる。
第3条(校正物件の引渡し及び費用負担)
- 甲は乙に対し、校正物件を校正契約毎に校正契約で定めた日本国内の場所において引き渡すものとする。
- 乙は、校正業務完了後、甲に対し、前項の校正物件を校正契約で定めた日本国内の場所において引き渡すものとする。
- 校正契約で定めた校正物件の引渡しに要する荷造料金等一切の費用については、甲が負担するものとする。
第4条(校正業務)
- 乙は校正物件を乙の作業標準に従って校正するものとする。なお、当該校正に使用する標準器等は、乙のトレーサビリティ体系に従い、国家標準または国際標準に準じるものとする。
- 校正環境は、日本電気計測工業会規格JEMIS 017のB級に準拠して校正を行うものとする。
- 乙は、原則乙の営業所等において校正業務を行うものとする。
- 校正物件が複数ある場合、乙は、乙の任意で各校正物件を個別に校正するか、複数の校正物件をまとめて校正するかを選択できるものとし、甲はこれを異議無く承認する。
- 前各項によらず甲が特段に校正方法を指定する場合については、甲は事前に乙の承諾を得るものとする。
第5条(不可抗力)
- 天災地変、その他の不可抗力ならびに運送中の事故、労働争議その他乙の責に帰すことのできない事由による校正契約の履行遅滞もしくは履行不能について乙は責任を負わないものとする。
- 前項の場合、乙は甲に対し通知のうえ、校正契約の一部または全部を変更または解除することができるものとする。
第6条(再委託等)
- 乙は、甲の承諾を得た場合、校正物件の製造会社等その他の校正機関に対して校正業務を再委託(以下「メーカー等校正」という)することができるものとする。この場合乙は第7条、第12条、第13条及び第14条で定める義務を負わないものとし、甲はこれを異議なく承認する。
- 乙は、前項にかかわらず、自らの責任と負担において乙の協力会社等所定の再委託先に対して校正業務の全部または一部を再委託することができるものとする。この場合、乙は、当該再委託先の校正業務の履行(第16条の機密保持義務を含む)について一切の責任を負うものとする。
第7条(成績書等の発行)
- 校正契約で甲が乙に依頼した場合、乙は校正業務に付帯し、乙所定の試験成績書、校正証明書及びトレーサビリティチャート等の書面(以下総称して「成績書等」という)を有償にて作成し、校正業務完了後に、甲に対しこれを交付する。
- 甲は、前項により、校正業務完了後に成績書等の交付を受けたかどうかにかかわらず、第14条で定める保存期間中に限り、乙に対し前項の校正物件にかかる成績書等の発行を依頼することができるものとする。
第8条(校正期間)
- 乙が校正業務を行う期間(以下「校正期間」という)は、原則乙所定の期間とし、校正契約において定めるものとする。
- 第13条に基づき校正物件を修理する場合は、その修理に係る期間は校正期間には計算されないものとする。
- 甲は、第1項にかかわらず、乙の事前の承諾を得た場合に限り、甲の指定する校正期間にて校正業務を依頼することができる。
- 前各項にかかわらず、メーカー等校正を行う期間が校正期間を超える場合は、乙は甲と協議して校正期間を延長することができるものとする。
第9条(校正料金等)
- 校正契約に基づき乙が甲に対して請求する料金には、校正料金、成績書等発行料、荷造料、修理費用等があり、乙が発行する校正料金表(以下「校正料金表」という)に記載の金額を基準に校正契約において、乙が甲に対して請求する料金を定めるものとする。
- 乙は、校正業務について甲が次のそれぞれいずれかに該当する要求を乙に対しなした場合には、乙規定の追加・割増料金をそれぞれ校正料金に加算するものとする。
(1)校正業務以外に校正物件の調整を行うことを依頼し、その調整の前後の校正業務による校正データの提出を要求したとき。
(2)その他第4条に定める校正業務以外の業務を甲が要求したとき。 - 成績書等発行料は、校正料金に前項の金額を加算した額を基準として、乙の規定により算出した額とする。
- 荷造料は、乙の指定する営業所等を起点とし、乙が算出した額とする。
- 修理費用は、乙の規定により算出した額とする。
- 乙は、校正料金において定める料金を、物価、経済状況の変動等の諸事情により、随時改訂することができる。
第10条(検収)
甲は、校正業務が完了した校正物件について、乙から引渡しを受けた後7日以内に、校正結果の内容に合致するかの検査を行ったうえで、その合否を書面により乙に通知するものとする。なお、乙から引渡しを受けた後7日以内に、甲が乙に書面を通知しなかったときは、当該検査に合格し、校正業務は完了したものとみなす。
第11条(支払条件)
甲は乙に対し、乙からの請求により、請求書記載の校正料金を請求書記載の支払期限までに乙の指定する銀行口座に振込む方法により支払うものとします。
第12条(校正業務完了の明示方法)
- 乙は、校正業務の完了について、校正完了月が記載された校正済ラベルを発行し、校正業務を完了した校正物件に貼付する方法により明示するものとする。
- 乙は、校正業務の完了を明示した校正物件について、以後校正した結果の数値が狂うことなく維持されることについては保証しない。
第13条(修理)
- 校正業務の履行のうえで校正物件に故障等の不具合が認められた場合、乙は、校正業務を中止のうえ速やかに甲に通知するものとし、校正契約の解除または校正物件の修理・調整につき甲と協議するものとする。
- 前項の協議により甲が校正物件の修理を乙に依頼したとき、乙は当該校正物件の製造者等に対し、甲に代わり修理を依頼するものとし、この修理の完了後、校正業務を履行するものとする。
- 第1項の協議により、乙が甲から校正契約の解除の通知を受けたときは、乙は、速やかに当該する校正物件を甲に返還するものとする。なお、この返還に要する費用は、乙の規定により算出した額とし甲が負担する。
第14条(校正結果の記録、保存)
乙は、校正業務の校正結果のデータを記録し、校正業務の完了日より10年間保存するものとする。
第15条(支払遅延損害金)
甲が、本校正業務受託約款及び校正契約に基づく金銭債務の履行を遅延した場合、甲は乙に対し、支払期日の翌日より完済に至るまで年14.6%の割合による支払遅延損害金を支払います。
第16条(機密保持)
- 乙及び甲は、相手方の書面による承諾なくして校正契約に関連して知り得た相手方固有の技術上、営業上その他業務上の機密を、校正契約期間中はもとより、校正契約終了後も第三者に対しては開示、漏洩しないものとする。なお、乙及び甲は、機密情報を相手方に開示する場合には、機密である旨の表示を行うものとする。
- 前項の規定は、次の各号に該当する場合は適用されない。
(1)開示の時点で既に公知のもの、または開示後情報を受領した当事者の責めによらずして公知となったもの。
(2)開示の時点で既に相手方が保有しているもの。
(3)第三者から機密保持義務を負うことなく正当に入手したもの。
(4)相手方からの開示以降に開発されたもので、相手方からの情報によらないもの。
第17条(契約の解除)
甲が次の各号の一つに該当した場合、乙は催告を要せず通知のみにより校正契約の全部または一部を解除することができる。この場合、甲は期限の利益を喪失し、乙に対する未払の金銭債務全額を直ちに支払い、乙になお損害があるときはこれを賠償する。
(1)校正料金を第11条に定める支払期限までに支払わなかったとき、または本校正業務受託約款の各条項に違反したとき。
(2)支払を停止し、または手形、小切手を不渡りにしたとき。
(3)仮差押、仮処分、強制執行、競売の申立、公租公課滞納処分などを受ける、または、破産、民事再生手続開始、会社更生手続開始などの申立があったとき。
(4)事業を休廃止し、あるいは解散したとき。
(5)事業が不振、あるいは継続が困難であると乙が認めたとき。
第18条(校正物件の滅失・毀損)
- 乙が校正物件を滅失または毀損した場合、乙は、乙の責任と費用負担において修理可能な場合は修理を行い、修理不可能の場合(滅失時も含む)は、甲乙の協議のうえ対応について定めるものとする。
- 校正約款について乙が甲に対して負担する損害賠償責任は、前項によるものが全てであり、乙は、いかなる場合にもその他甲に生じた間接的、派生的及び特別損害ならびに逸失利益について責任を負わないものとする。
第19条(反社会的勢力の排除)
- 甲は、次の各号のいずれにも該当しないことを表明し、将来にわたって次の各号のいずれにも該当しないことを確約します。
(1)自らまたは自らの役員(取締役、執行役または監査役)が、暴力団(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号)、暴力団員(暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第6号)、暴力団員でなくなった時から5年間を経過しない者、もしくはこれらに準ずる者、または暴力団もしくは暴力団員と密接な関係を有する者(以下、これらを個別にまたは総称して「暴力団員等」という。)であること。
(2)自らの行う事業が、暴力団員等の支配を受けていると認められること。
(3)自らの行う事業に関し、暴力団員等の威力を利用し、財産上の不当な利益を図る目的で暴力団員等を利用し、または、暴力団員等の威力を利用する目的で暴力団員等を従事させていると認められること。
(4)自らが暴力団員等に対して資金を提供し、便宜を供与し、または不当に優先的に扱うなどの関与をしていると認められること。
(5)校正業務受託契約の履行が、暴力団員等の活動を助長し、または暴力団の運営に資するものであること。
- 乙は、甲が次の各号の一に該当するときは、何らの通知、催告を要せず即時に校正業務受託契約を解除することができます。
(1)第1項に違反したとき。
(2)甲または第三者をして次に掲げる行為をしたとき。
①乙に対する暴力的な要求行為
②乙に対する法的な責任を超えた不当な要求行為
③乙に対する脅迫的言辞または暴力行為
④風説を流布し、または偽計もしくは威力を用いて、乙の信用を毀損し、または乙の業務を妨害する行為
⑤その他前各号に準ずる行為 - 乙は、前項の規定により校正業務受託契約を解除した場合、甲に損害が生じても、これを賠償する責を負わないものとします。
第20条(消費税)
甲は乙に対し、乙の校正料金等の請求時点の消費税法所定の税率による消費税額、地方消費税額を校正料金等に付加して支払うものとする。
第21条(合意管轄)
校正契約に関して、甲と乙との間で紛争が生じた場合には、乙の本店の所在地を管轄する裁判所を専属的合意管轄裁判所とします。
第22条(特約条項)
甲と乙は、校正契約について別途書面により特約した場合には、その特約は校正契約と一体となり、校正契約を補完または修正することを承認する。
第23条(付則)
本校正業務受託約款は、2018年7月1日以降に締結される校正契約について適用されます。